どうも、みんふう楽器店です。
「三味線にギターストラップって付けられるの?」という質問、実はなかなか多いんです。答えはYES、付けられます。
ただし、三味線専用のストラップピンはないので、接続キットや紐を使った工夫が必要になります。そしてもうひとつ、三味線特有の「ヘッド落ち」問題が待ち構えているので、そこまで含めて解説していきます。
そもそもなぜ三味線にストラップが必要?

三味線はもともと、座って太ももの上に胴を乗せて演奏する楽器です。なので、ギターのようにストラップが標準装備されていない。
でも最近は、バンドスタイルでのステージ演奏や路上ライブ、動画撮影など、立って弾くシーンがぐっと増えてきました。
おぢやまつりのお囃子で三味線を演奏するときや、津軽三味線のソロステージで動きたいとき——そんな場面でストラップがあると本当に助かります。両手が自由になって演奏の幅も広がりますし、なにより見た目のかっこよさが違う。立ち弾き姿、絵になりますよね。
三味線へのストラップの付け方、どんな方法がある?
主な方法は大きく3つあります。
① 接続キットを使ってギターストラップを取り付ける
いちばんスマートな方法がこれ。専用の「三味線用ギターストラップ接続キット」を使う方法です。一方の取り付け点を音緒(糸の先端を留めている部分)、もう一方を胴と棹の付け根あたりの胴掛け紐に結んで固定します。
これなら三味線本体に穴を開けることなく、市販のギターストラップをそのまま接続できます。みんふう楽器店でも津軽三味線スタート時に必要なもののひとつとして取り扱っています(細棹・中棹・太棹すべてに対応しています)。
② 紐を使って自作する
100均の小物とナイロン紐を組み合わせて自作するやり方も。音緒の下に紐を引っ掛け、もう一方をストラップに結ぶ方法で、コストをほぼゼロにできます。ただ、取り外しのたびにちょっと手間がかかるのと、耐久性の確認は定期的に必要です。
③ 糸倉(天神)に紐を結ぶ
糸倉(天神)に直接ひもを結ぶ方法も見かけますが、これは糸巻きや木部への負担が大きく、破損リスクがあるのでなるべく避けたいところです。三味線は繊細な楽器なので、取り付け点の選択は慎重に。
「ヘッド落ち」って何?どう対策する?
ストラップを付けて立つと、三味線の棹側(天神側)がズルッと下がってしまうことがあります。これがギターで言う「ヘッド落ち」という現象です。
三味線は重心が棹寄りにあるので、ギターよりもこの問題が起きやすい。ヘッド落ちが起きると左手で棹を支え続けなければならず、押さえる動きに制限がかかって演奏しにくくなります。
津軽三味線の場合、右腕で胴をしっかり押さえる弾き方なので、ある程度は体でカバーできますが、それでも気になる場面は出てきます。立奏するための演奏方法に慣れておかないといけないですね。
とはいえ、「右腕で胴を抑える」という三味線の基本的所作ができていれば、あまり気にならなかったりしますので、気になる方はご自身の演奏フォームをご確認くださいませ。
どんなギターストラップを選べばいい?

三味線用に使うストラップを選ぶポイントは、ずばり「裏面が滑りにくいかどうか」。ナイロンやポリエステル素材は見た目がきれいでも滑りやすいので、三味線にはあまり向きません。スエードレザーや綿素材の幅広ストラップが扱いやすいです。
長さ調整ができるものを選ぶのも大事なポイント。立ち弾きのとき、三味線の高さが自分の演奏フォームに合っているかどうかで弾きやすさがまるで変わります。ちなみに、ストラップ自体のデザインを和柄にするとビジュアル的にも統一感が出てなかなかいい感じですよ(これ、個人的に推しポイントです)。
撥の種類や素材選びにもこだわりたい方は、三味線の撥の選び方の記事もあわせてどうぞ。ストラップ・撥・フォームを総合的に整えると、立ち弾きの完成度がグッと上がります。
三味線スタンドとの使い分けも考えておこう
ストラップの話とセットで覚えておきたいのが、三味線スタンドとの使い分けです。
ステージで立ち弾きをするなら当然ストラップが主役ですが、練習中の一時置きや休憩中の保管にはスタンドがあると便利。三味線をそのまま床に置くと皮を傷めるリスクがあるので、スタンドをひとつ用意しておくと安心です。
スタンドの選び方については三味線スタンドの使い方・選び方ガイドで詳しく紹介しています。みんふう楽器店では、ストラップ接続キットのほか、三味線まわりの小物全般を取り扱っています。「どれを選べばいいかわからない」というときは、お気軽にご相談ください。新潟・小千谷から全国へ発送もしています。
まとめ
- 三味線にギターストラップは付けられる。専用の接続キットを使うのがいちばん安全でスマート
- 取り付け点は「音緒」と「胴掛け紐側」の2点が基本。糸倉への直結は楽器へのダメージリスクがあるので注意
- ヘッド落ちは三味線特有の課題。スエードや起毛素材など滑りにくいストラップを選ぶと対策になる
- 幅広ストラップ・長さ調整機能あり・滑りにくい裏面素材の3点がストラップ選びのポイント
- 立ち弾きをするなら、ストラップと合わせてスタンドも用意しておくと練習環境が整う
立って弾く三味線、想像するだけでちょっとかっこいいですよね。ぜひ試してみてください。